ロボテックで実施している小学生向けカリキュラムの一部をご紹介します。
ここ数年前から、都市部を中心に小学生を主に対象にしたプログラミング教室があちらこちらに開設されています。
プログラミング教室が増えている背景には、プログラミング学習が小学生や中学生などで始まったことや、プログラミング人材が日本を含め世界的に不足しているということがあります。
将来性を見据えて、プログラミング教室にお子さんを通わせてみたいと考えている親御さんも多いはず。
そんなニーズを踏まえプログラミング教室では独自性を出そうと、工夫を凝らしオリジナリティあふれたカリキュラム、教材、機材を使って授業をしています。
ただ、住んでいる地域にプログラミング教室やスクールが数多くあると、一つ一つ調べたり、問い合わせをしたりするのも一苦労です。
プログラミング教室に通いたい…。でも教室やスクールではどんな授業をしているんだろう…。
そんな疑問を持っておられる方も少なくないと思います。
ここでは栃木県の宇都宮市、栃木市、佐野市、壬生町、群馬県の館林市に計6つの教室(ベース)を構えるプログラミング教室「ロボテック」のカリキュラムの一部をご紹介します。
皆様、ぜひ参考にしていただければと思います。
目次
小学生向きのカリキュラムを一部ご紹介します。
ロボテックでは5つの教材を使っており、それぞれの教材に独自カリキュラムがあります。
内容はレゴ「WEDO2.0」、レゴエデュケーション「spike プライム」、Scratch(スクラッチ)、マインクラフトエデュケーションエディション(教育版マインクラフト)、スプリンギン計5つです。
各教材を合わせて数百のカリキュラムがあり、それらのカリキュラムを使って日々授業を進めております。
レゴ「WEDO2.0」ってどんな教材?
まずはレゴ「WEDO2.0」を紹介します。
名前の通りレゴ社が提供し、科学や工学分野の学習に対して関心を高めてくれ、同時に学習意欲を伸ばすことができるように開発された教材です。
また、レゴ「WEDO2.0」の特徴の1つとして専用のアプリを使い、組み立てたロボットをモーターとハブというコンピューターをつなげ、簡単なプログラミングで動かすことができる仕組みになっています。
「ロボテック」では主に園児から小学生がレゴ「WEDO2.0」のプログラミングに取り組んでいます。
小さいころからおもちゃとしてレゴで遊んでいるお子さんもとても多く、なじみ深いものなので、
体験授業の時にも使われることが多く、レゴで遊んだことがある小学生ぐらいのお子さんなら、すんなりとロボットを組み立てからプログラミング、最後には動かすことができます。
アプリでのプログラミングでは、絵のブロックを並べることで、動かしたり、止めたりすることができ、文字や数字が読めない園児や小学生低学年でも気軽に楽しめることができます。
また、動きを感知する「モーションセンサー」、傾きを感知する「チルトセンサー」もあり、この2つのセンサーをロボットに取り付けることで、さらに複雑な動きや、プログラミングが可能になっています。
レゴ「WEDO2.0」のカリキュラムってどんなもの?
それでは、実際にロボテックの授業(小学生のクラス)で使っているレゴ「WEDO2.0」のカリキュラムをいくつか紹介します。
「部品回収ロボット~月面基地ではたらくロボット」は、レゴ「WEDO2.0」のアプリ内にある「月面基地」の内容をもとにしたカリキュラムになります。
月面基地をつくるプロジェクトに参加することになり、月に届いた部品を集めてみようという想定で、レッスンが進みます。
まずはオリエンテーションがあり、月について調べてみようということで、月と地球の距離の調査や月の表面はどうなっているのかを考えてもらいます。
月までの距離や月の表面についてはタブレットやパソコンで調べてもらい、それぞれ発表してもらいます。
次にロボットに使うギアについても名前を考えてもらいます。最後にギアを組み合わせた時の回転方向を考えてもらう問題が続きます。
終わると、組み立て図からロボットを制作し、組み立てし終えるとカリキュラムを参考にプログラミングがスタートします。
カリキュラムにあるヒントをいかして、レッスン生はプログラミングを組みます。プログラミングとロボット両方が完成すると、実際に動かしてみて動きを確認し、プログラミングが正しいかどうか、または課題に沿って動いているのかをチェックします。
カリキュラムの課題が進むにつれて難易度も上がり、最終課題までクリアできれば、この日のレッスン内容が身についたということになります。
最後のページには復習のまとめ問題もあります。
カエルのロボット「ひっくりカエル」は、ぴょんぴょん跳ねて、ひっくりかえっても起き上がるカエルをレゴで作るものです。
まずカエルについて学んでもらうため、カリキュラム最初のオリエンテーションで、敵がきたらどうやってカエルが逃げるかについてレッスン生に意見を出し合ってもらいます。
またカエルの特徴についても調べてもらい、特徴を書き出してもらいます。
調べ学習が終わると、ロボットの組み立てを進め、出来上がったらカエルのロボットをひっくり返るようにプログラミングします。
このカリキュラムでも、「パワーモーターの回転の向き、回転する時間を工夫してみて」などヒントがあるので、それをみながら課題にチャレンジします。
またカエルの鳴き声を入れたり、鳴きながらひっくり返るようしたりと、一つのカリキュラムで探求心が深められるよう、多岐にわたったプログラミング内容にしてレッスンを進めます。
最終課題はカリキュラムのストーリーに合わせてプログラミングするというものになります。
また、レゴ「WEDO2.0」をスクラッチで動かすカリキュラムもあります。
小学生のプログラミング学習で、スクラッチを選択している学校もあります。
ロボテックでは、小学校でのプログラミング学習にも対応できるよう、スクラッチの授業もあります。
レゴ「WEDO2.0」とスクラッチを使ったカリキュラム「自動ドアを作ろう」を例にします。
自動ドアについてもこれまでのカリキュラム同様、調べ学習があり、自動ドアの歴史を振り返ってもらいます。
次に自動ドアの動く仕組みや、自動ドアの制作で使うレゴのパーツの名称などを覚えてもらい、問題を解き終わると、自動ドアを組み立てに進みます。
組み立て後のプログラミングでは、普段はアプリのブロックでプログラミングしますが、スクラッチを使います。
スクラッチのプログラミング授業は、文字や数字などを細かく入力するので小学生低学年以上のレッスン生が対象になります。
アプリとはまた違ったプログラミングができて、プログラミング力だけでなく、応用力なども鍛えられます。
マインクラフト・エデュケーション・エディションのカリキュラムってどんなもの?
マインクラフト・エデュケーション・エディションのカリキュラムについてご紹介します。
マインクラフトエデュケーションエディションは教育版とも言われており、統合版やJava版とは違って、コーディング=コードビルダー(一般的にいうプログラミング)ができるのが大きな特徴の一つです。
エデュケーション・エディションでいうコーディングは、手動でブロックを積み上げたり、削ったりするのではなく、言語ブロックを使うなどしてプログラミングし、自動で建築したり、破壊したりすることができます。
大規模な作業もプログラミングをすることで、簡潔にできるなどのメリットが多く、お子さんのプログラミングへの関心も高めてくれ、人気のカリキュラムになっております。
プログラミングのやり方は2通りあり、1つは言語ブロックでコーディングしていくか、もう1つは「エージェント」と呼ばれるキャラクターを動かしていくコーディングになります。
基本操作から「Hour of Code 2019」と「2020」のカリキュラム
ロボテックでは、マインクラフトエデュケーションエディションのカリキュラムは基本的に小学生が対象になっていることが多いです。
ひらがなだけでなく、カタカナや漢字、数字、アルファベットでの表記が数多く出てくることやプラスマイナスの概念も必要になってくることなどがあるからです。
最初に覚えるカリキュラムが「基本操作を覚えよう」になります。
この中でまず、マインクラフトでは何ができるかを考えてもらい、次に、目的を達成するためにはどうしたらいいか、何を集めたらいいかを話し合ってもらいます。
前進や後退、左右への移動、ジャンプ、物を置いたり壊したりする方法など、キーボードとマウスを使った操作を学習します。
操作が分かったら、ワールド内にある素材を集め、建築に取り掛かります。
好きなものを想像して建てていき、最後に完成したものを写真に収め、モードの変更や特徴について学びます。
カリキュラムの最後は復習問題とまとめになっており、知識の定着をはかります。
基礎が身につくと、次はコーディングの基礎を知ってもらうため「Hour of Code 2019」や「Hour of Code 2020」に進むことが多いです。
「Hour of Code 2019」のカリキュラムでは、コーディングを使って火事で燃えそうな村を助けるため、「エージェント」と呼ばれるキャラクターを使って火を消していくミッションに挑みます。
まず最初は、火事の原因になるものについて調べ学習からスタートします。
コーディングでは言語ブロックを使い、ワールド内にいる人物に話しかけながらゲームを進めていき、簡単なプログラミングからだんだん複雑になっていきます。
火災を止めるにはどうしたら良いかを考えながら、数々のミッションをクリアしていくスタイルで、エージェントを前後左右に動かして最終課題のクリアを目指します。
間違えても最初から何度でもできるようになっており、プログラミングのトライ&エラーが自然と身に着くようになっています。
最後のミッションをクリアすると、内容をカリキュラムで復習しレッスン終了です。
エージェントの操作では、別のカリキュラムも用意しております。
基本はとても重要なので、「エージェント操作~コードビルダーを学ぶ~」では、「Hour of Code 2019」や「2020」で使わなかったり、使ったけれども大切だったりする言語ブロックを使い、ここでもコーディングの基礎をしっかりと学びます。
エージェントの動かし方や特徴的な動き方、升目の進み方などを繰り返す内容となっており、5つある部屋を次々と進み、ステージクリアを目指します。
基本操作が理解できたら「トリガー」を学んだり、「宝探しゲーム」をしてみよう
「Hour of Code 2019」「Hour of Code 2020」「エージェント操作~コードビルダーを学ぶ~」などのカリキュラムを終えると、基本的なコーディングやエージェントの操作方法が分かるようになるので、次のレッスンからはいよいよ基本を生かしたコーディングになります。
「マインクラフトでプログラム~トリガーを試そう~」では、プログラムを発動させるためのいろいろなトリガー(きっかけ、引き金)について学習します。
トリガーの言葉を意味を調べたら、基本操作を復習してマインクラフトで用意されているトリガーの種類について学びます。
スタートボタンを押したときや、自分でコマンドを入力したとき、アイテムを使った時、プレイヤーが歩いた時など、マインクラフトにはたくさんのトリガーがあること、また、1つ1つのブロックの形が違うことを確認します。
トリガーの操作に移ったら、他のブロックと組み合わせてトリガーを発動させてみます。プレイヤーが歩いた時にブロックを並べたり、チャットコマンドに「1」を入力したときに、すべてのプレイヤーを自分のところにテレポートさせたりして、トリガーの役割を試します。
トリガーの基本が分かったら、複雑な建築を考えて、それをトリガーを発動させてボタン1つで建ててみます。
トリガーのカリキュラムの最後はサバイバルモードでの使用です。
トリガーを使って、歩いた時に整地をしたり、欲しいものがあったら、チャットコマンドに入力すると、それを出現させたりすることができるようにプログラムして、サバイバルモードを楽しく、楽に進めることができることを実験してみます。
また、「宝探しゲーム」では、ゲームのステージ(会場)と宝を埋めるプログラムを作り、宝探しをしてみます。
まずは、宝となる素材とつるはしとの組み合わせを学びます。つるはしの種類によってはゲットできない素材があるので、それを覚えます。
ステージ(会場)作りでは、縦、横、高さで、ブロックを並べる範囲を決めて、その数値を言語ブロックに入力し、プログラミングを完成させます。
各範囲の数値を正確に入力することが必要ですが、プログラミングを実行するとボタン1つでステージが完成します。
ステージができあがったら、宝を埋めるプログラミングを考えます。ゲームをより面白くするため、ランダムに宝を配置できるようにします。
会場と宝を埋めることができたら、お友達を会場に集めて、一緒に宝探しをするプログラミングを組んでみます。
お友達をワープさせたり、お友達にアイテムを渡したり、「GAME START」や「GAME FINISH」の文字を画面に表示させたりできるプログラミングを組むことで、複雑だけどもよりゲーム性の高い内容になります。
「マインクラフトでプログラム~トリガーを試そう~」や「宝探しゲーム」のカリキュラムの最終ページでは、その日に行った課題の復習を問題形式で提示し、おさらいを行って知識をしっかりと記憶してもらえるようにしています。
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