小学生に人気のプログラミング教室。どんなことを教えてもらえるの?

小学生からのプログラミング教育ではどんなことを学ぶの?

みなさんは最近、小学生から通うプログラミング教室が人気を呼んでいるってご存知ですか?「プログラミングなんて、受験に必要な主要5教科と全然関係ないのに、どうしてわざわざ教室に通って習う必要があるの?」と不思議に思う親御さんもおられるかもしれません。
プログラミング教室が人気を博しているのには、もちろん理由があります。最大の理由が、2020年に予定されている、学習指導要領の大きな改訂でしょう。
2020年というと東京オリンピックの年として多くの人がワクワク期待をしていると思いますが、教育界でも大きな変革の年となります。新しい学習指導要領がスタートするからです。

日本では学校教育を学習指導要領に沿って行います。学習指導要領の変化は、教育界の変化ともいえる、大きな変革なのです。
今回の改訂は、2つの柱が基本になっています。ひとつがグローバル化にともなう英語教育の早期化、そしてもうひとつがプログラミング教育の導入です。
英語教育の早期化はなんとなく想像がつきますが、プログラミング教育っていったいどんなものなのでしょうか。

プログラミングとは、コンピュータを利用して動作の指示をといった処理の指示を与えていくことになるのですが、例えば人間が毎回同じような繰り返し行う作業をやっていたとして、人間がやらなくても良い作業などは、その動作をプログラムし機械にまかせることで効率化することができるわけです。
人間が1時間かかっていた作業を、プログラミングすることで10秒ほどで終わらせることも出来るわけです。

このような動作を機械に指示するためには、コンピュータに対してプログラムという指示書/計画書を作り、コンピュータに教えてあげなくてはいけません。
コンピュータは人間ではないので、させたい仕事をひとつずつ、書き出して指示していかなければなりません。この作業がプログラミングとなるわけです。
コンピュータは人間と同じ言語を理解できるわけではなく、特殊な「プログラミング言語」という記号や文字の羅列を使用します。これらを打ち込んでプログラミングしていく作業をコーディングと呼び、一般的にはこの「コーディング」がプログラミングと認識されています。

でも、今回の学習指導要領でスタートするプログラミング教育は、この「コーディング」だけが主軸になっているわけではありません。もちろんコーディングもプログラミング教育の重要な一環ですが、今回ポイントになるのは「プログラミング的思考力を養う」ということのようです。
「プログラミング的思考力を養う!?」いったいどういうことなんでしょう。これまで専門家しか扱うことのなかったプログラミングに戸惑っているのは、子どもたちや親御さんたちだけではありません。現場の先生方も、どうやって授業に組み込んでゆけばいいのか悩んでいるようです。

 

なぜ小学生向けのプログラミング教室が注目されているのか?

そこで今、専門家がプログラミングや「プログラミング的思考力」について教えてくれる、プログラミング教室が注目されています。
プログラミング教室では、プログラミングの基礎から教えてもらえます。たとえば、パソコンの操作の基礎から教えてくれる教室も多いのです。
「パソコンが家にある」というご家庭は多くても、主に親御さんや高校生以上のお子さんが使っていて、小学生にはまだまだ触らせられないというご家庭が大多数だと思います。タブレットやスマートフォンについてはもしかすると、お父さんやお母さんのおさがりで遊んでいる小学生がいるかもしれません。
ただ、スマートフォンについては高校生から持たせたいという家庭も少なくありません。
この現代にあっても、小学生のうちから自在にパソコンを扱えるというお子さんは少数派なのです。学校でパソコンに触れる授業はこれまでにもありましたが、ごく初歩的なものですし「ブラインドタッチができない」「OSのアプリケーションで何が出来るかわからない」というお子さんがほとんどではないでしょうか。
プログラミング教室の多くは、そんな初めてパソコンやコンピュータに触れるというお子さん向けに、基礎の基礎から教えてくれます。
(ロボテックでもロボットプログラムの他、プログラミングを学ぶコースもあります!)
家庭ではほかの宿題を見てあげたり、家事に追われて忙しいという親御さんにはなかなか教えられないこともあり、プロが一から教えてくれるという点でも安心できますよね。

プログラミング教育が始まっても、教育現場である学校でスムーズに取り入れられるとは限りません。
プログラミング教育は独立した教科ではなく、総合学習や算数・理科・音楽や図工などの授業で随時取り上げられることになっていますが、どういった取り組みになるかは各学校にある程度任せられているからです。
「周りの子がパソコンに慣れているのに、我が子だけ置いていかれたら・・」「先生もプログラミング教育に戸惑って、他の学校より進度が遅れてしまったら・・」と不安に感じる親御さんが多いこともうなずけますよね。
プログラミング教室に通えば、こうした不安は解消されるわけです。また、多くのプログラミング教室では、単にプログラミングを教えるだけじゃなく、プログラミング的思考や、理数系の力を養っていく取り組みを取り入れている教室も多く、小学校の授業では不十分なより実践的な授業を受けられるようになっています。プログラミングやパソコンの世界のもっと奥まで踏み込んで、高校や大学・就職した後でも充分に活用できるスキルを身につけることもできます。

栃木県のロボット・プログラミング教室robotec(ロボテック)でも、クリエイティブ(創造する力)力や、問題た課題を見つけ解決していく力、そして自分の考えを相手に伝えるプレゼンテーションの力を身に着けていくことを目標としており、これらの能力やプロセスはロボット作りやプログラミングだけじゃなく、あらゆる場面で必要となる共通の力と考えています。

先程から何度か登場している「プログラミング的思考力」というスキルですが、実際のところこのプログラミング的思考力を養うために、各プログラミング教室ではどんな学習方法を取り入れているのでしょうか。

 

子ども達が楽しみながらどんどん上達していく学習方法とは?

プログラミング教室では、コーディングというデータ入力作業だけを教えてくれるわけではない、と先ほどご紹介しました。まずはパソコンの立ち上げ方から始まり、インターネットの安全な閲覧方法やアプリケーションの便利な活用法、動画や音楽を聴く方法など、初歩的なスキルも教えてもらえる場合もあるでしょう。
さらに、本命のプログラミングについても楽しみながら上達できる方法を取り入れています。例えば、robotec(ロボテック)ではグループ(または個人)になって実際にロボットを組み立て、動かすことでコンピュータというものがどんなものか、プログラミングをどう行うのかを学びます。
子どもたちは、机上のテキストだけでは満足できません。いつでも好奇心と探求心に満ち溢れています。
最近ぐっと身近なものになってきたロボットを自分の手で作り、動かすことができるなんて、最高の教材ですよね。

チームで取り組むということもポイントになっています。プログラミング的思考力には、クリエイティブな力や仮説力、順を追って課題をクリアし、問題を解決する力、自分の考えを相手に伝えるコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も含まれます。
つまり、今後子どもたちがより高い学習環境で専門的な知識を学び、社会に出て活用するときに必要となるスキルがたくさん含まれているのです。

最近の学校では、グループ学習が以前と比べはるかに多く取り入れられるようになっています。しかし、勉強が得意な子が中心となりがちで、結局黙って見ているだけという子も少なくありません。
その点、ロボット・プログラミング教室では協力してロボットを作り動かすという共同作業になるので、コミュニケーションがしっかり図れるのではないでしょうか。
また、最近小中学生の間で認知度が少しずつ高まってきている「スクラッチ」というプログラミングソフトを利用した学習も、robotec(ロボテック)の魅力のひとつになっています。

スクラッチはコーディングを小学生でも楽しくマスターできるように工夫されたソフトで、アメリカの超名門理系大学・マサチューセッツ工科大学で開発された“スゴい”ソフトなんです。利用の仕方を教えてくれるテレビ番組もありますが、わからなくてつまずいた時も、プログラミング教室なら先生がしっかりサポートしてくれます。

 

自分で考えたゲームをプログラムできるまで上達する子も

スクラッチは、パソコンを使って自分だけのストーリーや音楽・ダンス・動画やゲームなどを作り出すことができるソフトです。さらにスクラッチで作った自分の作品を、世界に向けて公開することもできます。
スクラッチは全世界に何十もの言語に訳されて公開されているソフトなので、自分の作品を他の人に自慢したり、他の人の作品で遊んだりすることも自由にできちゃうんです。

最初はごく簡単な作品で遊ぶことからスタートしても、そのうちそうした既存の作品やチュートリアルを参考にしてオリジナルの作品が作れるようになります。自分で考えたゲームをプログラミングし、公開できるところまで上達する子もいます。
プログラミングはとても個人的で孤独な作業だと思われがちですが、スクラッチは協調性や体系的なコンピュータへの理解や判断・コミュニケーション能力・クリエイティブな能力も伸ばせるように工夫されています。robotec(ロボテック)でもスクラッチを活用し、プログラミングの学習に生かしています。

最初はパソコンの動作そのものに戸惑ったり、人見知りで他の子どもたちとのコミュニケーションを恥ずかしがっている子どもたちも、自分で動かす・自分で作るというクリエイティブな楽しみが、興味や好奇心をどんどん引き出してくれます。自分たちで考えたゲームで遊んだり、自分が作ったゲームや動画でチームの子どもたちが楽しんでくれれば、自信も自然とわいてくるものですよね。
ロボットを自在に操ったり、自分で考えたゲームのプログラミングまでできるようになった子どもたちには、クリエイティブな考え方や仮説力、段取りを把握し順序立てて考える能力、高いプレゼンテーション能力などが備わるようになってきます。

学校ではプログラミングが単品で授業化されるわけではありません。最初のうちはあまり上手に取り入れられない学校も出てくるかもしれませんね。そこで専門のプログラミング教室に通えば、学校の授業だけでは補いきれないプログラミングの学習を補ったうえ、学校で学習したプログラミングのエッセンスを復習したり、パソコンの初歩的な使い方のレッスン強化をすることもできます。

これから少し先の世界では、AIがますますいろいろな場所で活躍するようになります。それによって、子どもたちの世代には職業に大きな変化があると考えられています。そういった見通しの難しい未来に活躍できる人材に我が子を育てていくためにも、創造力や課題/問題解決力、またプログラミング能力を伸ばしてあげたいですね。

とーたか

とーたか

1975年佐賀県生まれ。エンジニアを目指し工業高校へ行くものの、なぜかデザインの世界へ寄り道し1994年に桑沢デザイン研究所へ。 この時ゼミとして受けていた授業の中で「インターネットというモノがこれからくるぞ」ということを知る。 2003年インターネットの世界へ。当時アニメーションを制作する際に使われたFlashと呼ばれるソフトで「ActionScript」というプログラミング言語に始めて触れ、プログラムの面白さを知ることに。 2005年に浜松町のWeb制作会社に勤務。10年以上にわたりウェブディレクターとして大手中小企業様のWebサイトを手がける。 「クリエイティブ力」の大切さと重要性に気づき、2017年に未来のエンジニアを育てる「ロボット教室のrobotec」を開校。